感染症について

第11回小石杯のアンケートで、

「ヘッドギアの件ですが、季節柄感染症などの懸念がされます(唾液、結膜炎、毛シラミなど)。実際に結膜炎が地域で流行っており、当日は咳がみられる子供もおりました。よって、軽く無臭の除菌スプレーをするなど、気休めかもしれませんが、検討されても良いかと思いました。(時間のないなかお忙しいとは思いますが)」(原文のまま)

とのご意見をいただきました

 

感染症キャラクター図鑑 / 岡田晴恵 監修に、

「消毒をするときは目的をはっきりさせることが大切。病原体に合った消毒剤を正しい方法で使用しないと、きちんと効果がでないこともある」

との記述があります。以下、荻窪保健所などへの確認をもとに見解を回答します

 

 

 

当日の対応

前半戦で試合中にひどく咳込んだ子がいました。試合後に本人に確認すると体調に問題はないとのことで、一時的なものと判断しました。そのまま様子をみましたが、後半戦では咳込むことはありませんでした

  

 

これまでの対応

ヘッドギアは乾いたタオルで汗を拭いて、次の子どもに着けています

  

 

他の大会での対応

空手の大会は盛んに行われていますが、いまのところ感染は耳にしたことがありません。ヘッドギアを主催者が用意している大会では、小石杯と同様に乾いたタオルで拭くだけでのところや、ウェットティッシュで拭いているところもあります 

 

ただ現在は、ヘッドギアに限らず防具はすべて個人で用意し、自己管理する大会が増えています

  

 

唾液

荻窪保健所で、

「唾液での感染はB型肝炎やHIVなどだが、重篤で特定できるため感染はかなり低い」

「吐しゃ物に触れなければ、ノロウィルスも唾液での感染は低い」

と、確認しました

 

 

ノロウイルス

絵でわかる感染症 with もやしもん / 岩田健太郎 著に、

「ノロウイルスはアルコールに抵抗性があり、石鹸で手洗いのほうがベター」

との記述があります

 

 

結膜炎

荻窪保健所で、

「手やタオルが目に触れることで感染する」

「予防には手洗いが有効」

「ヘッドギアが直接目に触れなければ、ヘッドギアでの感染は低い」

と、確認しました

 

 

毛シラミ

荻窪保健所で、

「毛シラミがいれば、目で確認できる」

「除菌スプレーやアルコールでは予防できず、ヘッドギアについたら掃除機で吸引が必要」

と、確認しました

 

 

黄色ブドウ球菌

荻窪保健所で、

「黄色ブドウ球菌はいたるところにいて、人の鼻や髪の毛にもいる」

「体力が弱っていると食中毒などを起こすが、健康なら発症は低い」

と、確認しました

 

 

インフルエンザ

荻窪保健所で、

「くしゃみなどで感染し、予防には除菌よりマスクと手洗いが有効」

「予防するなら、マスクをしてからヘッドギアを着ける必要がある」

と、確認しました

 

ただ第12回小石杯は流行時季ではないので、インフルエンザ予防の必要性はかなり低いと考えます

 

 

皮膚疾患

荻窪保健所で、

「皮膚疾患があれば、目で確認できる」

「湿疹なら感染力は弱い」

と、確認しました

 

 

除菌スプレー

除菌スプレー”ファブリーズ”の P&G社に、

「ファブリーズで除菌できるものは黄色ブドウ球菌とインフルエンザのみで、結膜炎には効果がない」

「インフルエンザは代用(エンベロープウイルス)で効果を確認したので、すべてのインフルエンザに効果があるとは言えない」

「スプレー後に拭かずに乾燥させないと、効果が半減する」

と、確認したました

「乾燥時間の短縮には扇風機を使っては」

との助言もありましたが、逆にウイルスを拡散させないか危惧します

 

”イータック抗菌化スプレーα”の エーザイ社に 

「黄色ブドウ球菌、インフルエンザA型、大腸菌、O-157などを除菌できるが、結膜炎には効果がない」

「スプレー後に30分乾燥で90%の効果がでて、1週間持続できる」

「速乾のためにアルコールを混ぜたマスク用の"イータック抗菌化スプレー”でも、乾燥まで2分以上かかる」

と、確認したました

 

キチンと除菌するために乾燥させると、利用時間内に大会が終わらなくなりそうです。利用時間やヘッドギアを増やすことは現状は不可能です

 

アルコール消毒

荻窪保健所で、

「ヘッドギアを乾かしてから消毒しないと効果がない」

「消毒後に拭かずに乾燥させないと、効果が半減する」

「スプレー噴霧では除菌効果が低く、ジェルなら効果が高い」

「ヘッドギアだけでなく触れる子どもやスタッフの手、特に爪の中までジェルで消毒する必要がある」

「アルコールが高濃度でないと効果が低いが、手が荒れる」

と、確認しました

 

消毒用アルコールジェル"手ピカジェル”健栄製薬に、

「ジェルなら効果が高いが、手荒れを防ぐために保湿剤が含まれている。これをヘッドギアに使うとベタベタする」

と、確認しました

  

 

手洗い

荻窪保健所で、

「感染予防には、全般的に手洗いが重要」

と、確認しました

 

身近な感染症こわい感染症 / 竹田美文 著に、

「感染防止に一番大きな役割を果たすのが手洗い」

「多くの接触感染は、マスクの着用と手洗いで防げる」

との記述があります

 

 

 

弊害

何事もデメリットがあります。健栄製薬のサイトなどで確認すると、アルコール消毒は目などの周りには使えません。また痒みや発疹の副作用も載っています

 

ヘッドギアに使うと気化などで目に入らないとも限りません。またヘッドギアが触れる顔は弱い皮膚です。アレルギーは今までなくても急に起きることがあり、一旦起きると長期化する恐れもあります

 

除菌スプレーも、インターネットで見ると多用すると咳が止まらなくなることがあるようです

 

 

見解

これらから、ヘッドギアでの感染は低いと考えます。また軽く除菌スプレーしただけでは効果が低く、弊害も危惧します

 

しかし懸念も分からなくもなく、一方的な対応では心苦しいです。このため第12回小石杯でのヘッドギアの扱いはこれまでどおりを標準としますが、別対応をご希望の方は2019年5月31日までにご連絡ください。すべての子どもやスタッフにとって、安全で十分に効果がある妥協点を個別に相談させてください

 

また安全性に関わることなので、今後も必要があれば何度でも再考します。反証やご意見がありましたら、ぜひまたお聞かせください。考え直すいい機会となり、とても勉強になりました。ご意見いただき、大変ありがとうございました